厚生労働省に認可されている美白有効成分だけを13種類紹介していきます。その成分が配合されている市販のプチプラ化粧品も同時に紹介していきます。(市販のプチプラ化粧品がない場合は、市販で販売されていないものや価格が高めのものを紹介しています)
シミやくすみケアのためにも美白化粧品はかかせません。美白といえば、ビタミンC誘導体が代表格ですから、市販の化粧品にもよく配合されています。しかし、ビタミンC誘導体が肌に合わないという人もいます。肌荒れが起きたりカサカサ・ぶつぶつができたりします。
すべての人に合う化粧品はないので、いろいろと試してみて、自分に合うものを探してくださいね。
薬用美白有効成分【医薬部外品】
ビタミンC誘導体も美白有効成分の1つなので、記載しておきます。ビタミンCの種類はたくさんあるので、肌に合うビタミンC誘導体が出てくるかもしれません。
ビタミンC誘導体:メラニンの色素を還元、活性酸素の除去、チロシナーゼの活性を抑制、コラーゲンの生成を活性、皮脂の分泌を抑制
ビタミンC誘導体にも種類があり、市販のプチプラコスメに配合されているビタミンC誘導体(アスコルビン酸2-グルコシド)は皮膚にほとんど浸透しないといわれています。 |
まだ使ったことのないビタミンC誘導体(VCエチルやAPPSなど)を使ってみたい人はこちらをチェック。ビタミンC誘導体の種類についてまとめています。種類によっては肌トラブルが出にくいものもあるので試してみるのもいいかもしれません。
12種類の有効成分
15種類の美白有効成分をあげています。
ただ、ロドデノールやマグノリグナンの商品は出回っていませんし、t-AMCHAは、トラネキサム酸として使われているため、12種類とします。
ビタミンC誘導体以外では、トランシーノで有名となったトラネキサム酸が、美白有効成分として知っている人が多いかもしれません。
トラネキサム酸の他にも、あまり知られていないけれど厚生労働省の認可を得ている美白有効成分があります。
- トラネキサム酸
- プラセンタ
- アルブチン
- コウジ酸
- エラグ酸
- カモミラET(花王)
- ルシノール(ポーラ)
- リノール酸(サンスター)
- D-メラノ(マックスファクター)
- 4MSK(資生堂)
- t-AMCHA(資生堂)
- エナジーシグナルAMP (大塚製薬)
- TXC(シャネル)
- マグノリグナン(カネボウ)
- ロドデノール(カネボウ)
- ・ハイドロキノン<番外編>
美白有効成分を1つずつ紹介
シミはなぜ作られるかというと、メラノサイトの中でチロシンが酵素のチロシナーゼの働きでメラニン色素に変わるために起こるのです。
紫外線を浴びることで、チロシナーゼ酵素は活性化してしまいます。
そのため、多くの美白有効成分の働きは、チロシナーゼの抑制となっています。
1.トラネキサム酸
トラネキサム酸【医薬部外品名】
●資生堂が開発 (2002年)
m-トラネキサム酸(資生堂)
t-AMCHA(2002年 資生堂)
ホワイトトラネキサム酸 (2018年 ロート製薬)
と呼ばれることも。
トランサミン(第一三共)は抗出血剤など医薬品として使われる
●作用:メラノサイトの活性を抑制、チロシナーゼの働きを抑制、メラニンの生成を指令する情報伝達物質PGE2(プロスタグランジンE2)を抑制
肝斑や肌荒れ効果、飲み薬としても。
↑第一三共がトラネキサム酸を配合したブライトエイジという化粧品は、美白と高保湿を実現しています。トライアルセットからチェックしてみてください
2.プラセンタ
プラセンタ【医薬部外品名】
馬や豚などの動物の胎盤から抽出された成分
・植物性プラセンタ:植物の胎座から抽出したエキス。馬や豚と記載されていなければ、植物性の可能性が高いが、植物は胎盤ないので成長因子は持っていません。
・海洋性プラセンタ:マリンプラセンタ、フィッシュプラセンタともよばれる。魚類にも胎盤がないので成長因子はありません。
●作用:チロシナーゼの働きを抑制、細胞の新陳代謝の促進
↑デルメッドはコウジ酸も配合されているので、お試しセットで肌に合うか見てみるのもおすすめです。
↑馬プラセンタと馬セラミドを使っているリマーユのプラセラ原液は、お試しサイズが1080円です
3.アルブチン
アルブチン【医薬部外品名】
●資生堂が開発(1989年)
成分表示にアルブチンと書かれていると、β-アルブチンのこと。
・β-アルブチン→ウルワウルシなどから抽出した天然物質(天然のハイドロキノン配糖体)医薬部外品、資生堂が開発
・α-アルブチン→天然のハイドロキノンにブドウ糖をα結合して作られた人工のもの。
江崎グリコの開発。
医薬部外品ではないが、β-アルブチンの10倍以上のメラニン生成抑制の働きがあると言われている。
ハイドロキノンに分解されることはない
●作用:チロシナーゼ 酵素の働きを抑制
美白効果が100倍あり刺激が強めのハイドロキノン(メラニンを除去する働き)よりも刺激が少ない。
αアルブチンが含まれているサンタベリー、コケモモや西洋梨と、ウルワウルシなどのツツジ科の植物に含まれているのがβアルブチンです。
・サエル(敏感肌専門ブランドのディセンシアから販売)

・アスタリフト(富士フィルムから販売されているアスタキサンチンを配合したシリーズ)

・アンプルール(皮膚科医が作った化粧品でシミケアができると話題!)

4.コウジ酸
コウジ酸【医薬部外品名】
●三省製薬と神戸大学医学部が開発
1988年に美白有効成分として初めて承認された
味噌や醤油などのコウジ菌を培養し、培養液から抽出した発酵代謝成分
以前発がん性物質の可能性が高くなったこともあり、あまり見かけなくなっている
●作用:チロシナーゼが働くのに必要な銅イオンを取り去ることでチロシナーゼの働きを抑制(エラグ酸と同じ作用)、抗炎症作用
・三省製薬(デルメッドはアルブチンも配合されているので2種類の美白有効成分を配合)
5.エラグ酸
エラグ酸【医薬部外品名】
●ライオンが開発(1996年)
いちごやラズベリーなどのベリー系から抽出された成分
ポリフェノールのフラボノイドの一種で抗酸化物質
●作用:チロシナーゼが働くのに必要な銅イオンを取り去ることで、チロシナーゼの働きを抑制(コウジ酸と同じような作用)
抗炎症作用、抗酸化作用
6.カモミラET
カモミラET【医薬部外品名】
●花王が開発 (1998年)
ハーブのカモミールから抽出
カミツレ(カモミール)から抽出したエキスをカミツレエキス、カモミラエキス、カモミールエキスと呼ばれる
●作用:情報伝達物質エンドセリンを抑制、メラノサイトの活性を抑制、抗炎症作用、血行促進、ターンオーバーの正常化
老人性色素斑に効果があるといわれている
※エンドセリンとは、紫外線から肌を守るためにメラニン色素を生産する指令を出す情報伝達物質のこと
7.ルシノール(ポーラ)
4-n-ブチルレゾルシノール【医薬部外品名】
●ポーラーが開発
もみの木に含まれる成分
ハイドロキノンと似た構造をしている
●作用:メラニンは、チロシンとチロシナーゼが結合することで作られるが、チロシンと結合する前に、ルシノールがチロシナーゼと結合することで、メラニンの生成を抑制
チロシナーゼの働きを抑制
コウジ酸やアルブチンよりも作用は強い
・ポーラB.A.(このシリーズはとても価格が高いですが、効果も高いです!5点セットはとてもリーズナブルで始めやすいですよ)

8.リノール酸(サンスター)
リノール酸【医薬部外品名】
●サンスターが開発
紅花油などの植物油から抽出される不飽和脂肪酸の一種
●作用:チロシナーゼを分解してメラニンの生成を抑制、メラニンの排出を促進
↑シミのもとにアプローチしメラニンを増やさない働きをしてくれます。お試し3点セットで900円なので、サンスターオリジナルの成分を試してみるのもいいのではないでしょうか?
9.D-メラノ(マックスファクター)
ニコチン酸アミド【医薬部外品名】
ナイアシンD-メラノ、ナイアシンアミドとも言われる
●マックスファクターが開発(2007年)
ビタミンB3のこと。
●作用:メラニンが表皮細胞に受け渡されるのを抑制(メラニン移送抑制)
10.4MSK(資生堂)
4-メトキシサリチル酸カリウム塩【医薬部外品名】
●資生堂が開発
サリチル酸の誘導体
●作用:ターンオーバーの正常化、メラニンや古い角質などを落としやすくする、
チロシナーゼの働きを抑制、メラニンの排出を促進
11.t-AMCHA(資生堂)
トラネキサム酸【医薬部外品名】
資生堂が開発(2002年)
t-AMCHA(ティーアムチャ)とよむ
t-シクロアミノ酸、またはt-シクロアミノ酸誘導体とも呼ばれる
●作用:メラノサイトにメラニン色素を作る指令を出す情報伝達物質「プロスタグランジン」の生成を抑制
現在は、m-トラネキサム酸に移行している
12.エナジーシグナルAMP (大塚製薬)
アデノシン-リン酸ニナトリムOT【医薬部外品名】
●大塚製薬独自の薬用有効成分 (2004年)
●作用:ターンオーバーを促進、メラニンの沈着を抑制
13.TXC(シャネル)
トラネキサム酸セチル塩酸塩【医薬部外品名】
トラネキサム酸セチルHClと記載されることも
●CHANEL(シャネル)が開発 (2008年)
●作用:メラニンの生成を抑制。
肝斑に対する効果が高い
14.マグノリグナン(カネボウ)
5.5-ジプロピルビフェニル-2,2-ジオール【医薬部外品名】
●カネボウが開発 (2005年)
モクレン科(マグノリアという)の朴の木の樹皮から抽出したマグノロースの似た構造をもつ成分
2013年のロドデノール白斑問題で化粧品を回収した際に、マグノリグナン配合化粧品も回収したため、それ以降は出されていない
●作用::チロシナーゼの成長を抑制することで、メラニンs基礎の増殖を軽減
肝斑に対する効果が高い
15.ロドデノール(カネボウ)
4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノール【医薬部外品名】
●カネボウの開発
白樺の樹脂から抽出する天然物質
●作用:チロシナーゼの活性を阻害することでメラニンの生成を抑制。黒色メラニンの生成を優先的に抑制。
美白成分「ハイドロキノン」<番外編>
医薬部外品ではないため、化粧品として扱うことになる
●作用:チロシナーゼを抑制、メラニン色素の還元
刺激が強いため濃度の上限は2%と決められている。

↑皮膚科医が作っているアンプルール化粧品は、芸能人やモデルの間でも人気でシミケアの効果がでると口コミでも言われています。ハイドロキノンは成分が強いのでぜひ、お試しから始めてくださいね。

↑ビーグレンは独自の製法でハイドロキノンを化粧品にとりいれています。
アンプルール同様、結果が出ていると口コミでも人気の商品です。トライアルセットからチェックしてみてくださいね
肌に合う美白有効成分を探そう
ビタミンC誘導体が肌に合わない人はけっこういます。
実際、私も、体調によっては、ビタミンCを肌に塗った後、顔にブツがでるときあります。
肌の状態が良くない時は、シンプルに、保湿ケアだけのほうがいいです。美白ケアできそうなときに、こまめにケアしておくと、あとあと、「え~、こんなところにシミが!」ってことが少なくなります。将来、しみは出てきても、出てくる年数が遅かったり、薄かったりするばあいもあるので、美白ケアは必要です。
日々の、帽子やサングラス、日焼け止めでの紫外線対策も大事ですから、忘れずに。
洗濯物を干すときや室内で過ごすときも、紫外線は入ってきているので、軽いUV対策でいいので使ってくださいね。
たくさん美白有効成分があったけど、どれがいいのかわからない時は、「しみが薄くなる」とまで言い切っている有効成分「ハイドロキノン」はおすすめです。ただ、肌に刺激が出ることもあるのでお試しでパッチテストをしてからのほうがいいです。
資生堂の開発した「4MSK」は、今あるシミにもアプローチしてくれます。ハイドロキノンほど強い刺激がないので、利用しやすいです。
肌に刺激が少なく、美白の効果も出やすいのは、トラネキサム酸や、アルブチン、プラセンタ、コウジ酸です。気に入った、化粧品があれば、トラアイルから使ってみてください。
美白を気にするなら、紫外線対策も大事ですよね。以下の記事では、UV対策はもちろん、今話題の近赤外線やブルーライト、大気汚染などすべてをカットしてくれる日焼け止めをご紹介していますからチェックしてくださいね